住宅ローン借り換え講座

【住宅ローン借り換え】良い銀行員=説明が丁寧【ポイント5点解説】

ガネぱぱ

住宅ローンの借り換えをする際、どんな説明をうけるべきか、解説するよ。

試算(メリット額)の説明が丁寧かどうかを見るべき【最後まで責任も持って対応してくれるかどうかも重要】

住宅ローンの借り換えを検討される方は多いと思います。
でも、銀行担当者にまかせてしまって、単純に金利が下がるので、メリットがでるということだけで借り換えがしてしまうことはよくありません。

住宅ローンの借り換えをするときに一番大切なことは、

試算(いくらメリットがでるかの計算根拠)をしっかり理解できる説明があるかどうか

です。

ここで注意すべきことは、細かく専門用語を用いて、試算を行う銀行員が丁寧とは言わない点です。

最後まで、責任をもって対応してくれるかどうかも、銀行員を見極めるうえで大切です。
特に借り換えは、今の銀行から他の銀行に変えることなので、その過程でなにかトラブル(現在の借入銀行からの借り換えの阻止等)があった際、助け船をだして、借り換えがきちんと行えるよう矢面にたってくれる銀行員かどうかがポイントです。

丁寧な説明=シンプルでわかりやすい説明【真実】

結局、どんな人にも理解できる説明こそ、丁寧な説明だといえます。
小学生にもわかるということは、余計な部分をそぎ落とし、本当におさえるべきポイント部分を的確にわかりやすく説明することがもとめられます。

この説明をしている銀行員や営業マンはなかなか少ないなあというのが実感です。

たとえば、マンションを購入する際を考えてみましょう。
マンション購入にかかる費用の説明を受けるとき、購入価格や管理費、修繕費の説明はあっても、管理費や修繕費の金額根拠まで説明してくれる営業マンは、まずいません。

でも、この点はおえさるべき重要なポイントなのです。
マンション購入者にとって、今後いくら支払いがあるのかは、理解したうえで購入すべきです。


ちょっとたとえが強引ですが、保険商品を購入する際、途中で解約した時のリスク(元本が割れるなど)を理解しないで購入するようなものです。

しかも、こういった重要なポイントに限って、小さい字で小難しく書いてあるんですよね。
なぜか。

考えさせないためです。もうめんどうだし、でもほしいからとか、なんかわからないけど営業マンの方がいいと言うならということで、購入するということは避けないといけません

このようなことにならないように、きちんとシンプルに説明できる銀行担当者を選ぶべきです。

おさえるべきポイントは?


きちんとポイントをおさえて説明しているかどうかを見抜くためにおさえるべきポイントを解説します。

  1. メリット額の根拠となる試算表は、固定金利期間だけとしているか
  2. 住宅ローン借り換えにかかる費用はなにか
  3. 保証料がどうかわっているか
  4. 団体信用生命保険の補償内容はどうかわっているか
  5. 住宅ローン控除がどうかわっているか

①について

借り換えのメリットの根拠となる資料(試算表)をきちんと作成してくれる銀行員は良い銀行員といえます。

きちんとした資料とは、
借り換えの費用を含めたうえで、
対象の固定金利期間のみのメリットとしているかという点です。

現在、変動金利を選択されている方は、借り換え後の金利も変動金利で比較してメリットをだすべきです。
固定金利と変動金利は、金利変動リスク(すぐに金利が変わるということは、借りる側にとってリスクとなるので、金利は安めになる。一方、固定金利が長くなればなるほど、銀行は金利変更できないリスクとなるので、金利は高めになる。)の違いがあります。

よくある説明として、
金利が今2%、借り換え後は1%になるので、残りの返済期間30年分メリットがでますというのは間違いです。

固定金利30年という商品はないので、決まった金利期間(固定金利期間)のみの返済期間だけでメリットがいくらか比較すべきです。
※3年固定なら3年間だけのメリットで比較

現在、変動金利である場合で固定金利に変更する場合は、
変動金利は6か月ごとに常に変動する可能性があると理解したうえなら、変更後の固定金利期間内でのメリットがいくらか比較するのはありだと思います。

②について

借り換えには、費用がかかります。

  • 登記費用
  • 保証料
  • 銀行手数料
  • 返済手数料
  • ※未払い利息(費用ではないが、かかるもの)

以上をおさえておくべきです。
これらの費用分も含めて借り入れし、そのうえでいくらメリットがでるか比較します。

登記費用とは、借り換えにより担保設定の変更が必要となるので、必要となります。具体的には、抵当権の設定費用と抹消費用になります。

保証料は後ほど、③についてで説明します。

銀行手数料は、借り換え後の銀行の取扱手数料のことですが、だいたい3万円から5万円というところが多いと思います。

返済手数料は、現在借入している銀行への手数料ですが、こちらも2万円から5万円といったところです。ただ、連帯債務の借り入れで2口借入している場合、2口分の手数料がかかるので、注意が必要です。

未払い利息について、
こちらは費用ではありませんが、キャッシュとして必要となるので記載しました。
たとえば、毎月の金利が1万円ほどでも、ボーナス払いの金利は10万円近くになることがあります。
ボーナス払いの返済日が6月末と12月末だったとしましょう。
借り換えを5月末にしようとした場合、
1月から5月までのボーナス分の利息が借り換え時に必要となります。

本来、6月末のボーナス払いで支払うべきものなので、その分が借り換え時に必要となっただけなんですが、
事前に必要となるので、確認が必要です。

③について

保証料は、一括払いと分割払いがあります。

一括払いをしていたら、借り換え後に、戻し保証料(計算方法は銀行によってまちまちですが、ざっくりと、保証料を返済期間で割って1年間分をだし、残りの返済年数をかけて、その60%くらいが戻ってくるイメージです)がかえってきます。

一方、借り換え時に保証料がかかるのですが、
借り換え前と借り換え後で保証料がどれだけ違うのか、確認しとくべきです。
保証料があがってしまえば、金利を下げてもメリットがでにくいケースがあります。

分割払いの場合は、更に注意が必要です。
分割払いは、金利に上乗せして支払っていくもので、0.1%~0.3%くらいが多いのですが、いくらかわかりにくいのが難点です。

分割払いから借り換え後は一括払いを選択する場合、
分割払い分については、返済期間ずっと上乗せされるので、固定金利期間だけでなく、トータルでいくらかかるかを試算すべきです。

具体的な試算方法については、別途ご案内していきます。

④について

団体信用生命保険の補償内容はどうなっているか、ここも確認が必要です。
3大疾病付きとか8大疾病付きの団体信用生命保険の商品もでています。
借り換え後に補償内容が変わったということがないようにしましょう。

8大疾病付きなど、オプションに金利が上乗せされている場合も、メリット比較する場合は、その点も含めて比較しないといけません。

同じ上乗せ金利なのに、補償内容が劣化していたなんてことなないようにしましょう。

⑤について

住宅ローン控除とは、条件(借入した人の合計所得が3,000万円未満で返済期間が10年以上あること)をみたせば、年末の住宅ローン残高の1%を10年間にわたり、所得税・住民税から控除できる制度。

住宅ローン控除を利用されている方は、
借り換え後に適用されるのか、確認してください。

せっかく今適用されているのに、借り換えして使えなくなったなんてことにならないようにすべきです。

借り換え後の住宅ローン残高が、借り換え前より増えた場合、年末調整の住宅ローン残高は調整が必要となる。

※借り換え後の控除期間は、今現在6年控除したなら、残りは4年となります。

え?どういうことという感じですが、
借り換えは諸費用がかかるので、その分も上乗せした借入金額で借り換えすることが多いです。

その際、借り換え後の住宅ローン控除対象額を調整する必要があります。

たとえば、
借り換え前の住宅ローン残高   ・・・2,500万円Ⓐ
借り換え後の住宅ローン残高   ・・・2,700万円Ⓑ
借り換え後の年末の住宅ローン残高・・・2,600万円©

の場合、
計算式は、

C×A/B
=2,600万円×2,500万円÷2,700万円=2,407万円
となります。

※借り換えによる返済期間の短縮で、借り換え前に10年だったのを、借り換え後1年短縮してしまうと、控除対象外となるので、気を付けてください。

まとめ

まずは、借り換えの試算について、どのくらいメリットがでるかを確認したうえで、借り換えの相談に臨むほうがいいかと思います。

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